2010年6月15日

山形、夏の贅沢。 生野菜で作る「だし」。

壽屋寿香蔵おなじみ、多栄子おばあちゃんが作るこだわりのだし。
その日採れたて、畑から収穫してきたばかりの野菜しか使いません。

多栄子おばあちゃんのだし

山形の夏のごちそう「だし」!山形弁では、「し」は「す」に近く聞こえます。「だし」といえば、「だし汁」を思い浮かべるかと思いますが、全く別のものです。胡瓜になす、ミョウガや大葉などの生野菜を細かく刻んで混ぜたものです。醤油などをさっとかけていただくのが一般的です。郷土食ですので、山形県内の地方や各家庭によって材料や食べ方も大きく異なっています。お宅によっては、他にオクラ、青なんばん、なっとう昆布、コーン、玉ねぎ、こんにゃくなどを刻んで混ぜ込みます。そうめんの薬味として、または冷奴にのせる食べ方もあります。
今回ご紹介するのは、壽屋寿香蔵ではおなじみの多栄子おばあちゃんが作るだしです。多栄子おばあちゃんのだしには、こだわりがあります。夏の朝、畑から収穫してきたばかりの野菜でなければだしは作りません。採れたての胡瓜になす、ミョウガ、大葉を丁寧に刻んで混ぜ込むだけです。「刻んでるだげで、んんんと、香りいいんだ~」という多栄子おばあちゃん。これを炊きたてのごはんにたっぷりとごはんが見えなくなるぐらいのせます。刻みたての野菜の香りのさわやかさと、刻んで混ぜ込むことによって生まれる深みのある味。山形の短い夏のごちそうです。作り置きはしません。朝ごはんに食べられるだけの量を刻んで食べきります。時間が経つと色が黒くなり、味も落ちてしまいます。採り立て、刻みたてが一番の食べごろです。
※壽屋寿香蔵では、この多栄子おばあちゃんのこだわりを尊重し、商品としてのだしは販売していません。ご了承ください。


多栄子おばあちゃんは、壽屋寿香蔵の漬物師範(代表取締役社長)の母で、現在87歳。囲炉裏端でお客さまにお茶をお出しするのが日課です。